スマートグリッドの基礎知識

次世代の電力ネットワークであるスマートグリッドについての話

太陽光パネル国内出荷量、7~9月は11%増

太陽光発電協会によれば、2021年7~9月の太陽光パネルの国内出荷量が前年同期比11%増の約142万キロワットだったのだそうで、6四半期ぶりに増加に転じたようです。
これは新型コロナウイルスの感染拡大で、太陽光発電所の建設が落ち込んだ20年7~9月からの反動が主要因となっているようで、脱炭素の流れで高まる再生可能エネルギーの需要増も後押ししているのだとか。

住宅向けのパネル出荷量は約24万キロワットで10%増加し、非住宅向けは11%増の約118万キロワットだったようで、非住宅向けのうち、大規模太陽光発電所(メガソーラー)は2%増にとどまったが、工場や公共施設など向けの太陽光が好調で35%増加しています。
太陽光発電所を巡っては、ゴルフ場の跡地など大規模に太陽光を設置できるメガソーラーの適地が減少しつつあり、日本国内で太陽光の導入量を増やすには、工場や公共施設の屋根といった小規模太陽光だけでなく、耕作放棄地など比較的大規模に太陽光を設置できる場所の確保が不可欠となっています。
足元では、太陽光パネルの原料となるシリコンの価格高騰や中国での電力不足などの影響で、太陽光パネル不足が懸念されており、今後の導入量は再び減少に転じ、出荷量も伸び悩む可能性があるとのこと。

スマートグリッドセキュリティ市場、CAGR12.1%で成長見込み

市場調査レポート「スマートグリッドセキュリティの世界市場:業界動向、市場シェア・規模・成長率・機会および予測(2021年~2026年)」によれば、スマートグリッドセキュリティ市場は、2020年に63億米ドルの規模に達し、今後、2021年から2026年にかけ、CAGR 12.1%で市場が成長すると予測されています。


スマートグリッドセキュリティというのは、スマート電力網、通信、情報技術(IT)システムのセキュリティを確保するための様々なソリューションやサービスを指し、これにより、グリッド全体で、効率的で信頼性が高く、費用対効果の高い、クリーンなエネルギーの分配が行われるようになります。


スマートグリッドは、高度なコンポーネントや制御方法、統合された通信システムと、測定やセンシングのための改良されたインターフェースで構成されており、ウイルス対策、マルウェア対策、ファイアウォール、IAM(Identity and Access Management)、暗号化、侵入検知、DLP(Data Loss Prevention)システムなど、さまざまな技術的ソリューションを採用しています。


さらに、スマートグリッドのセキュリティを効率的に確保するために、産業用制御システム(ICS)、高度な計測インフラ、家庭用エネルギー管理システムなど、さまざまなサブシステムが使用されています。


先進国と発展途上国の両方で電力需要と発電量が増加していて、合わせてサイバー攻撃が増加していることが、現在、市場成長の主な要因となっていて、そのため、通信とスマートグリッドの展開を保護するために、スマートグリッドセキュリティシステムの導入が広がっています。


さまざまな産業分野でクラウドやウェブベースのアプリケーションの利用が増えていることも、市場の成長を後押ししており、消費者は、ホームエリアネットワーク(HAN)を保護し、データのプライバシーと保護を確保するために、これらのセキュリティソリューションを接続機器に導入しています。


さらに、SCADA(Supervisory Control and Data Acquisition)システムとIoT(Internet of Things)の統合など、さまざまな技術的進歩が市場にプラスの展望をもたらし、急速な都市化の進展や、スマートグリッド技術による電力部門のデジタル化に向けた政府の積極的な取り組みなども、市場をさらに押し上げる要因になると考えられます。

スマートエネルギーWeek 2021

2021年3月3日(水)から3日間、東京ビッグサイトにて「第17回 スマートエネルギーWeek」が開催されます。

スマートエネルギーWeekは、世界最大級のエネルギーの総合展で、今年で17回目の開催となり、脱炭素社会のカギとなる太陽光・風力・バイオマスなどの再生可能エネルギーや水素エネルギーに加え、スマートグリッド、蓄電池、エネマネ・自家消費など先進的なエネルギーソリューションをテーマにした8つの展示で構成されています。



今回、本展の新たな取り組みとして、「オンライン商談サービス」が導入され、出張規制や長時間社内を離れられないなど、展示会に直接参加ができない方向けのサービスが登場。


本サービスでは、ビデオ通話で商談や、チャットで気軽に質問、出展製品のパンフレットをダウンロードもできるようで、PC一台あれば、実際の展示会のように、製品・サービスの比較検討ができるのだそうですよ!!